「路地裏の少年」のミレニアム

4人で2000

1999年12月31日PM3:00、松本と私は京都に向かった。高校の同級生の仲間とミレニアムを迎えるために
 久保田の自宅の倉庫に買い出しをしてきた料理を並べ、高校の時の話に花を咲かせた。そして恋愛観に関しても盛り上がった。結婚しているのは、久保田、松本、独身なのは鈴木そして私であったが硬派、軟派に分かれたのは鈴木、松本そして久保田、高垣となった。 PM6:30京都に到着
 鈴木の恋愛観、久保田、高垣の恋愛体験談、松本の奥さんの積極的なアプローチのあった話、2000年までにそれぞれの歴史を振り返った。
 テレビを見ながらそれぞれどうやって2000年を迎えようかと、今から自転車で初日の出まで走り自転車の上で迎えようかと冗談を連発しているとき、ふとギターが目に入った。
最初の曲は僕たちの賛歌「路地裏の少年」勿論カウントダウンまで持て余すことのない浜省の歌、次から次に自分達の歴史のように浜省を歌う。
高校の時からの仲間
2000年の笑顔
こぼれんばかりの笑みとはこのことか
カウントダウン10・9・8・7・6・5・4・3・21
真夜中の校舎の白い壁に
決別の詩刻み込んだ・・・・・・
狭い部屋で仲間と夢描いたいつかはこの国目を覚ますと・・・・
あーあー・・・・
「路地裏の少年」はもう33歳です。
僕が一人暮らししていた頃
アパートにみんな集まって将来のことや、つらいことを語り合った。僕が大けがをしたとき支えてくれた。
今そのことを思い出す。
カウントダウン〜ミレニアム
初日の出・MTB担いで崖登り・雲の間から
昨日の飲み過ぎと寝不足で5時に起きるのが、5時半になり急いでまだ暗い中自転車をとばした。
嵐山から保津川へ向かう峠で、もうすぐ7時前少し薄明るくなってきた。もう間に合わないふと見るとこの峠をまたがる道路が上にある。「この道どこに続くんだ?、かなり上まで続いとるで」
いよいよ出発
いけそうな道があり、しかしそこは崖である。
高 垣:「続いとるだかいやこの道」(続いているのこの道)
久保田:「続いてるちがう」
高 垣:「登るだかえ?この道」(登れるの?この道)
松 本:「行かや」(行こう)
鈴 木:「本当に?」
4人は自転車担いで崖を登った
ここは入ってはいけません
 かなりきつい勾配を自転車担いで一歩間違えれば谷底に落ちそうな道、先に久保田が登りはじめた。5メートルぐらい登ったところで「やめよう」
「ここまで登ったのに」
「しゃあないな」(仕方ないな)
次に私が登った。
「もう引き返せれんで、降りるときがこやあ」(もう引き返せない、降りる方が怖い)
 何とか険しい道を登り、上の道へとたどり着いた。
そこには、道を挟んで京都市内と保津川の渓谷が見渡せた。しかし辺りが明るくなり霧も多く、雲に覆われた市内を見ると初日の出は期待できない。
仕方なくここで記念写真。
自動車も一台も来ない、
僕ら専用かな
「歩行者歩行禁止」
え!!
「ここ自動車専用道路とちがうの?」「歩道ないで」「料金所あるとちがう?」
「見つかったら昨日、山をさまよって迷って入り込んだことにしよう」
「料金所は突っ切ろう」
サービスエリアがあった。
やっぱりここは自動車専用道路だった。
ここで朝食、記念撮影

”星が一つ空から降りてきて

あなたの道を照らすのよ”と
話してくれた きっとそうだね
いつまでたっても 石ころじゃないさ
いつものように、この峠を松本があおってきた。
差されるまでに私は逃げた。
縦横無尽に走れる道路は僕らにとって貸し切り状態だった。
神様の恵みか2000年初日の出 おや?

雲の間から
朝日が初日の出
2000年ミレニアム
1.2.3.だー
AM7:30
僕らの声が聞こえたのか雲の間から、朝日が顔を出した。一瞬だったが僕らは”初日の出”を拝むことが出来た。ミレニアム最後のイベントは盛り上がった。
さあ下までダウンヒル
料金所を突っ走れ
独占状態の道はますますスピードを増す
料金場にさしかかり横のサービスエリアで様子を見る。料金所のおっさんがこちらを睨んでいる。ふと見ると下に降りる階段が、即僕らは階段降りを選んだ。脱出成功!!
今回の計画は偶然に出来たものでいつものとうり、無計画
京都に来たのも、同級生で集まったのも偶然だった。そう導き
最初は、正月に私が遊びに行くことから始まった。
松本から、ミレニアムだから走りに行こうと誘われた。それならば京都に
鈴木を呼ぼうと承諾も無しにメンバー(空いていたのもすごい)
飲みにいくより倉庫で、そこにはギターがあった。
走りに行くとき、ミニクーパーの中に三脚があった。絶好のショットが撮れた。
道を間違えた。崖を登った。自動車専用道路だった。
飯食ったところが初日の出
もともとバンドしたときも、無計画、自転車クラブしたのも無計画。
でも、良いことばかりの偶然は我がチームの守り神

高校の時からこういうことしてました。
こうして僕らの2000年ミレニアムは始まった。
僕らの10数年来の熱い思いは次世紀に続くのだった。
 
戻る 久保田: 今、現実に戻ってきてしみじみ思う! あの日、あの時みた光景はどんなドラマや映画にも負けな い最高のストーリーだと・・・ だって、作ったんじゃないんだよ!計画されてたんじゃない んだよ! 感動なんて、そうそう作れるもんじゃないんだよ! 計算された、ドラマや映画に感動っていうのもいいけど、 やっぱり、ぼくらは仲間で行動すること、そのものがドラマで ありたい。 そして、それに感動してほんとうの涙を流したい・・・ うーん、やっぱりぼくらは最高にかっこいい! そう思うだろ?
鈴木:疲れました。今回、自転車でのツーリングは初参加です。あまりのハードさに、死ぬかと思いました。が、しかし初日の出を拝めたときは感動で「あー来て良かった」と思ったのもつかの間、下りでは死にそうなくらい、スピードは出るし、ブレーキはきかないし。でも戻ってきたときはほっとすると共に、心地よい疲れが・・・今年は2000年、何か挑戦する年にしたいです   ねー